任意保険用語①
○「対人」と「対物」について
自動車の交通事故では、損害を対人と対物に分けています。
対人、対物とは読んで字のごとく人または物に損害を与えたものをいい、しっかりと区別しています。
分ける意味合いとしては、強制加入の自賠責保険をもらえるかどうかが大きいといえるでしょう。
対人であれば、自賠責保険の補償を受けることができます。
また、対人の場合、損害賠償するにあたって民法よりも有利となる自動車損害賠償保障法(自賠法)も適用されることから、立証責任をしやすくなります。
任意加入の自動車保険においても保険の種類として対人と対物に分けています。
このように、自動車の交通事故では、損害を対人と対物に分けて考えていきます。
○対人賠償保険
強制加入の自賠責保険の支払限度額は3000万円で死亡事故の約60%が3000万円を超える賠償となるのが現状です
。これをカバーするのが任意保険の対人賠償保険の役割です。
加入率は約70%で自動車保険の中で最も重要なものの一つです。対象は歩行中や自転車乗車中の他人、同乗中の他人、他のクルマに乗っている他人で被保険者、つまり、本人や同居の親族は対象にはなりません。
対人保険の補償額は5000万円、1億円と制限のあるものと、対人無制限に分かれます。
補償額と保険料負担を考え合わせると、圧倒的に無制限がお得になっています。
たとえば、死亡の場合、対人1億円と対人無制限の差額は年間で4000円ほどで死亡の場合、1億円や2億円と高額な賠償金を支払わされることが珍しくないことから断然経済的です。そういったことから契約者の95%が無制限に加入しています。
○対物賠償保険
強制加入の自賠責保険の対象は、対人賠償に対してであり、「モノ」に対する損害は対象外です。
「モノ」に対応した保険が対物賠償保険です。
対象は他人のクルマや建物など「直接損害」のほか、店舗にクルマが衝突して休業を余儀なくされた場合や衝突により、相手方のクルマが損壊して代車を必要とする場合などの費用を補償する「間接被害」も対象になります。
また、対人保険同様、対象は「他人」の財物であって、家族など被保険者の財物は対象外になります。
対物保険の補償額も対人賠償保険と同様、500万円、1000万円と制限のあるものと無制限があります。
対物の場合、支払い額の平均は約24万円で制限のあるものでも大半の事故は対応できることから無制限の契約率は約20%にとどまっているのが現状です。